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zoom RSS 5.構造美と機能美

<<   作成日時 : 2009/08/03 23:01   >>

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  ドームの1階周辺に出っ張った三角や台形の箱がよくくっついているのは、ユニットバスやトイレ、台所など、主には設備が絡む空間が、丸い壁には向かない、若しくは、丸い平面に対して、造りにくいところに原因があります。 四角いユニットバスをドームの中に設置しようと思うと、どうしても無駄な空間が周囲に出来てしまいます。 玄関もその機能を考えると、外からダイレクトに内部が見渡されてしまうことを避けたいため、風除室が必要になります。 1坪、2坪の玄関空間となる箱をドームの中に入れ込むのはもったいないですので、外に出してしまおう、という事にもなるのでしょう。 水廻りと玄関を外に出すと、平面的にすっきりもします。 さらに、丸ばかりのドーム空間の中に四角い部屋が欲しいので、単純にそこだけ外に出した、という安直なプランニング方法もあるかもしれません。 サンルームだったり、和室だったり、ダイニングのみが外に飛び出している等。



しかし美しくない。
なにやら凸凹とあちこちに飛び出してしまう。



  ジオデシックドームの平面は、丸ではなく正確には多角形になります。 10角形だったり、15角形だったりと。 その多角形に対して箱が外側に着くということは、基礎もかなり凸凹になりますし、平面図も複雑極まりない。 平面的に簡素にすると言うことは、立体的に見たときにもすっきり美しくなると言うことなのです。

  このような問題は、ドームの欠点とも言うべきことかもしれません。 ジオデシックドーム構造は、確かに強いですが、丸い外壁面(シェル)に関しては、どこでも取り払って外側に増築できるという訳にはいきません。 取り外せる構造体が限られているのです。 取り外しても何ら問題ない軸組(三角のある一辺)と、取ってしまうと致命的となる大切な役割を果たしている軸組とがあります。 取り外しても良い場所に増築部を取り付けることになる為、どのドームも、同じような造形になってしまうのです。

  結論としては、四角い方が向いている部屋は、四角い空間に入れるべきです。

  ドームの利点は大空間にあります。 ダイナミックな吹き抜け空間が似合う居間や、上に伸びる煙突のある暖炉の部屋は、大空間の吹き抜けに配置したい部屋です。 丸い天井が楽しい子供部屋、皆が集うダイニングも、曲面の壁が似合いそうです。 逆に玄関、トイレ、浴室、洗面所、脱衣所、家事室、納戸、和室などは、四角い部屋の方が機能的にも造る上でも向いています。 これらはドームから切り離し、四角い構造の中に入れるべきなのです。


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  このようにして各部屋の在り方や位置付けをはっきりさせた上で、全体をデザインしてゆけば、優れた機能を持ち且つ格好の良いドームハウスを造ることが出来ます。 使いやすいものは、格好も良くなる。 20世紀の偉大な建築家も、機能的に優れている物はデザイン的にも美しい、との言葉を残しています。 特に建築のデザインは、しっかりした理屈の上で成り立っているものなのではないかと思っています。


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